芽室町が斎場再整備へ 設計施工一括プロポも検討

2022年07月11日 17時50分

 芽室町は、町斎場の再整備を計画している。5年程度かけて増築や大規模修繕を実施する。町内唯一の斎場のため、工事は現施設を稼働させながら進める方針だ。本体工事費は4億8000万円を試算し、発注は設計施工一括のプロポーザル方式も検討する。地域住民の意見を取り入れながら整備内容を固め、早期着工を目指す。

老朽化が進む町内唯一の斎場

 3月に策定した斎場整備基本計画に基づいて再整備に取り組む。基本方針には環境負荷抑制や災害に強い設備整備などを盛り込んだ。ユニバーサルデザイン対応やダイオキシン発生を抑制する火葬炉設置を見込む。

 1977年に供用開始した同施設は上伏古10線8の敷地9037m²に位置する。RC造、平屋、延べ327m²の規模。火葬炉2基や待合ホールがある。1日当たりの火葬可能件数は最大3件で、年間火葬件数は200件前後となっている。

 建設から40年以上が経過し、屋根や設備の老朽化が進行。2021年度の耐震診断で耐震性があると判断したことから現施設を活用して再整備する。

 会葬者の動線が重ならないよう増築し、一度に複数の火葬ができるようにする。炉前ホール全体はガラスで囲われ、収骨前の準備が会葬者から見える状況のため、火葬ゾーンや待合ゾーンなどに分けて、会葬者の動線が炉前などで交差しない空間とする。

 火葬施設は管理人室と併用した炉監視室や収骨室を整備する。火葬炉は台車式を予定し、燃焼温度が管理できる設備導入を目指す。

 待合施設は広げ、会葬者が多い場合に対応する。周辺を歩く会葬者が目撃されていて、農業機械との接触や病害虫被害の恐れがあることから、火葬が終わるまで施設内で過ごせるよう十分な待合スペース確保に努める。

 財源確保と地域の合意形成ができた段階で着手する。施工中は仮設設備などを用いる。建設工事は2カ年、外構は1カ年を見込んでいる。


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