建設場所は2案検討
旭川市水道局は、亀吉雨水ポンプ場現地改築基本設計の第2弾に着手した。建設場所は敷地内空き地か旧汚水処理施設を解体した跡地の2案を検討していて、効率性や費用対効果の観点から位置と建物の概要を固める。ポンプは現行の2基体制と容量を維持する考えだ。
亀吉1条3丁目2の1にある同ポンプ場は亀吉下水終末処理場として1964年に稼働開始。現在は雨水を排水するポンプ場として、敷地内には管理本館や沈砂池ポンプ棟、雨水ポンプ棟、放流樋門、放流渠などの施設を備える。
老朽化した沈砂池ポンプ棟を建て替えるほか、放流樋門・放流渠、沈砂池設備など施設を一体的に更新する。現行の沈砂池ポンプ棟はRC造、地下1地上1階一部塔屋、延べ1273m²で、毎分120m³の排水能力を有するポンプ1基、69m³の1基の計2基で運用している。
2021年度に終わらせた基本設計の第1弾では現行のポンプ能力を増減させず沈砂池ポンプ棟を建て替える方針を固めた。建設場所は敷地内西側にある空き地か、管理棟北側の旧汚水処理施設を取り壊して敷地を造成するかの2案が挙がっている。
19日に日水コンが落札した基本設計の第2弾では、管理のしやすさや費用を精査した上で建設位置を確定するほか、施設の構造や延べ床面積、非常用発電など災害対策を詰める。23年度は詳細設計に移り、沈砂池ポンプ棟改築は24年度から5カ年をかけて進める予定。一方で、旧汚水処理施設跡地に建設する案で進める場合は解体が優先され本体着工は遅れる見通しだ。
工事費は沈砂池ポンプ棟改築と設備更新に19億円、樋門など関連施設更新や設計を含めた総事業費に29億円を試算。資材価格高騰が続いた場合、増額する可能性もある。