稚内建管は、幌延町内を流れる原子の沢川総合流域防災の2023年度新規事業化を要望している。河道内を掘削して河川流水断面積を広げ、浸水被害防止を目的とする。計画期間は23―27年度までの5カ年。総事業費は約5億円を見込む。
幌延町内にある北緯45度の碑付近の農地を流れる天塩川水系の原子の沢川では、19、20年と連続して浸水被害が発生した。これは流域が標高の低い平地で構成され、河川流水断面積も小さいことから洪水被害が発生しやすい構造となっている。
また、流域面積の約4割が農耕地として利用されており、特に河川沿いは牧草地として利用されていることから、度重なる牧草地への冠水被害防止として河川改修が求められている。
事業区間は国道40号に架かる大礼橋から上流約1.7kmの区間。河道内を掘削し、河川流水断面積を確保する。事業化されれば、23年度は設計や測量に取り掛かり、24年度に用地買収、25年度の着工を予定している。