ホーム増設などに連動
札幌市は、地下鉄南北線さっぽろ駅のホーム増設や隣接する北4西3地区再開発ビルとの接続に伴い、商業施設のアピアと札幌駅前通地下歩行空間(チカホ)をつなぐ地下1階コンコースの空間改良を検討する。札幌の玄関口にふさわしいデザインや機能を備えた空間を目指し、同駅の課題となっている混雑緩和にもつなげる考え。整備の方向性を固めた後、2024年度以降の設計に活用する。
同駅は乗降人員が1日平均5万7000人(17年度)と市営地下鉄で最大だが、島式ホームのため混雑が常態化。30年度末の北海道新幹線札幌開業や周辺再開発、30年冬季五輪・パラリンピック招致により駅利用者のさらなる増加が見込まれることから、ホームを増設して相対式ホームに改良することを計画している。ホーム増設の本体工は23年度から取り掛かる。
市まちづくり政策局は26日付で検討業務を公募型プロポーザル公告した。履行期間は23年3月24日まで。業務規模は税込み920万円を上限とし、9月7日までに企画提案書の提出を求める。
対象範囲は18年度に開設した、アイヌ文化の発信空間「ミナパ」を含む地下1階の駅コンコース。ミナパは伊藤組土建によるコンコースの改修後、乃村工芸社などが空間造形を担った。3億2000万円を投じた。
業務では、コンコースの歩行者交通量を推計し、歩行空間に必要な幅員などを整理した上で、滞留スペースを設けることなども検討する。他都市の事例なども参考に必要な機能をまとめ、周辺との関係性を踏まえてデザインや機能の改良方針案を作成。整備にかかる概算事業費を算定する。
1次の書類審査は9月8日、最終のヒアリング審査は同13日に予定。10月中ごろの事業者選定と契約締結を見込んでいる。