札幌市、ZEB化モデルを構築へ
札幌市は市有建築物の新築や建て替え、大規模改修に併せたZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化を進めるため、建て替え予定の光陽小と発寒中の図面を利用した設計検討・省エネ計算に乗り出す。ZEB化に必要な費用を含めて調査し、今後建て替える学校施設や他の市有施設にも活用できるモデルを構築する考えだ。
計画的に建て替えている市内の学校施設や市有施設にモデルを活用し、2030年までに新築建築物の80%がZEB相当の省エネ性能を達成することを目指す。
これまで既設の市有建築物は、省エネ性能の把握に必要な標準入力法による省エネ計算、ZEB化に必要な手法の費用対効果を検討していなかった。
市環境局は2日付でZEB化調査を一般競争公告した。履行期間は23年3月24日まで。入札書の提出期限と開札は16日を予定する。
業務では、北区新琴似5条11丁目の光陽小校舎棟(RC造、3階、延べ7350m²)と、西区発寒5条7丁目の発寒中校舎棟(RC造、4階、延べ7948m²)を対象として、部屋の用途設定や設備、データの入力方法などによる効果を検証する。
省エネ計算の結果からZEB Ready基準を達成するために必要な手法を比較検討し、費用対効果が高い手法を提案する。
設備に関しては建物や窓の断熱性向上をはじめ、冷房の空冷ヒートポンプエアコン化、暖房のガスFFストーブ化、照明のLED化、太陽光パネルの設置なども視野に入れてエネルギーの効率化を図る。