都心アクセス道路整備関連、管路移設で295億円債務負担
札幌市は12日、21日開会予定の第3回定例市議会に提出する総額293億5350万円の補正予算案を発表した。一般会計に280億5250万円を追加。うち除排雪関係にフェーズごとの大雪対策や労務費上昇分への対応として35億2900万円を積み上げた。下水道事業会計では都心アクセス道路整備に伴う下水道幹線移設に2023―25年度を期間とし、295億1300万円を限度額とする債務負担行為設定を求めている。
除排雪関係は、昨シーズンの大雪を受けてまとめたフェーズごとの除排雪対策強化に向け、フェーズ1の対応分として15億円を措置。昨冬の大雪を踏まえ、雪堆積場などでの雪割りの業務量増加に伴い9億300万円、労務費や軽油単価の上昇分で11億2600万円、流雪溝や融雪溝清掃などの維持管理費に1億600万円を充てた。
昨冬の大雪に伴う廃プラスチックごみの緊急搬入により必要となった炉内などの清掃費として、発寒清掃工場に1億4049万5000円、駒岡清掃工場に1億2465万6000円を計上した。
埋め立て処理場運営管理に4262万5000円、施設園芸エネルギー転換促進に2900万円、住宅エネルギー源転換実証に850万円、自家消費型太陽光発電導入推進に700万円を措置。新型コロナウイルス感染症関連にはワクチン接種の関連経費などに240億100万円を充てた。
また、世界的な半導体不足に起因する事業進捗の遅れを受け、環状通エルムトンネル放送設備更新で2億4000万円、発寒流雪溝整備で8000万円を23年度に繰り越す。エルムトンネル照明設備改修も半導体不足を要因に、4億円を限度額とする債務負担行為設定を求めた。
軌道整備事業会計は電車事業所改良で、物価上昇や設計変更に伴い1億2900万円の債務負担行為設定を提案した。
都心アクセス道路の整備に伴う下水管路移設は23年度早期の着工を目指し、22年度からの順次発注を視野に入れている。
このほか、介護保険会計に13億100万円を追加する。