余市町が小中校の統廃合を検討

2022年09月22日 08時00分

少子化や施設老朽化進む

 少子化の流れに即した学校編成を―。余市町は、町立小・中学校の適正配置等検討委員会(委員長・河森計二小樽商大教授)で学校規模や配置の見直しに向け、協議を開始した。施設の老朽化状況などを踏まえて統廃合の方向性を話し合い、年度末に学校適正規模・適正配置基本計画をまとめる方針だ。

完成から半世紀がたち老朽化が進む大川小

 町内の2022年度児童・生徒数は小学校が4校で654人、中学校が3校で383人。いずれも07年度の6割程度まで減り、全学年で2学級あるのは黒川小と東中のみとなっている。減少傾向は続くとみられ、45年度には半減する見込みだ。

 学校施設の状況を見ると、大川小は5棟中4棟が築50年程度と最も古い。黒川小の全2棟、東中の全4棟、西中の全2棟も築40年前後で老朽化している。

 同委員会は児童・生徒数が減少する中、教育環境の改善を図るため将来的な学校づくりの在り方を検討する目的で設置。8月28日に1回目の会合を開き、現状や課題を整理したほか、検討に当たっての視点などで意見を交わした。

 委員からは統廃合に前向きな声が多く上がり、施設については「大川小と黒川小は特に限界」「ハードも学びも新しくしなければ」と更新の必要性を訴える意見があった。

 委員会は22年度にあと3回開く予定。保護者アンケートやパブリックコメントを踏まえた上で、23年3月にも計画を策定する。

 後志管内では岩内町が義務教育学校の26年度開校を目指しているほか、真狩村も小学校の統廃合・小中一貫教育の推進を予定するなど、学校再編に向けた取り組みがスタートしている。施設更新を含めて今後の動向が注目される。 (小樽)


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