球場から80mに118戸
日本エスコン(本社・東京)が販売する北海道日本ハムファイターズの北海道ボールパークFビレッジ(BP)内の分譲マンション「レ・ジェイド北海道ボールパーク」118戸が完売した。1戸当たりの倍率は平均10倍に上り、20倍を超える住戸もあったという。快調な売れ行きは、JR北広島駅西口での分譲マンション開発も控える同社にとって弾みになりそうだ。
2月の販売開始から6000件を超える資料請求が届き、第1期・第2期分譲は即日完売。12日に3期目となる最終分10戸を抽選販売し、全戸完売に至った。日本エスコンの担当者によると「道内外のファイターズファンが自らの居住用、セカンドハウスとして購入するケースが多かった」という。
マンションはBP内の球場から約80mの場所に新築。RC一部S造、14階、延べ1万4760m²の規模で、1―3LDKの計118戸で構成する。価格は3500万―1億5000万円で、セカンドハウスやワーケーションにも対応する仕様。設計は浅井謙建築研究所、施工は中山組が担当した。
運用方法は球団と協議中だが、購入者に付与される10年間の球場へのフリーパスも関心を集めた。
同社は、JR北広島駅西口でも約190戸の分譲マンション開発を控える。子育て世代から高齢者までをターゲットとする2―4LDKを設け、23年秋の着工と25年度の完成を見込んでいる。
BP内の物件がファイターズファン向けであるのに対し、駅前は生活に根付いたマンションとする方針だ。札幌市内の分譲マンションは土地や資材価格の上昇に伴い分譲価格も高騰し、郊外での住宅ニーズは高まっている。
同社は駅西口で開発するマンションをこの需要に応える物件として整備する考え。歩行者デッキを通じて駅直結となる予定で、JRを利用すれば札幌駅まで約20分で到着することが可能だ。
さらに駅西口周辺再整備の他工区での分譲マンション開発も検討中。今後の動向が注目される。