福島町が有害鳥獣処理施設新築へ 23年度に設計と工事

2022年10月12日 16時00分

 福島町は有害鳥獣処理施設の新築を計画している。町内ではエゾシカによる食害などが問題化。近隣町と共同で建設する案が出ていたが、早期の対応を図るため単独で整備する。2023年度に実施設計と工事を進め、24年4月の供用開始を目指す。

 近年、同町ではヒグマに加えエゾシカが急激に増え、農作物への食害や踏み荒らしなどの被害が深刻化。浦和地区など海岸沿いを中心に森林の樹皮被害も出ている。21年度のエゾシカ捕獲数は前年度比35%増の110頭に上り、今後も捕獲数の増加が見込まれている。

 法律上、有害駆除により捕獲したエゾシカは「適切な処理が困難な場合を除き、捕獲した場所に放置してはならない」とされている。このため、駆除員の負担が大きく、有害駆除や解体処理作業の軽減が課題となっている。

 同様の問題を抱えている渡島西部4町(松前、福島、知内、木古内)で建設する案が出ていたが、広域事務組合規約の改正や各町議会での調整に時間がかかると判断し、福島町単独での実施を決めた。

 建物はW造、平屋、延べ約200m²の規模を想定。23年6月の実施設計着手、24年3月の完成を予定する。

 総事業費は6880万円を試算。実施設計に400万円、工事費に5500万円、ミニホイールローダー1台など備品購入費に800万円をみている。

 建設地は千軒31の1の渡島西部広域事務組合衛生センターの敷地内とする。稼働当初は町単独での運営を想定しているが、松前、知内、木古内の3町からの有害鳥獣も受け入れる方向で検討。将来的には渡島西部広域事務組合での管理を目指している。


関連キーワード: 渡島

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • 東宏
  • 北海道水替事業協同組合
  • 川崎建設

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,388)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (1,257)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,226)
アルファコート、北見駅前にホテル新築 「JRイン」...
2024年04月16日 (1,115)
藻岩高敷地に新設校 27年春開校へ
2022年02月21日 (833)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。