根室市は、根室半島に位置する市道婦羅理オンネップ線の舗装新設を道に要望している。延長は5038mで、総事業費は約12億円に上る見込み。道は農業農村整備事業として2025年度にも着手する方向で、期間は5カ年を予定する。規模が大きいため2カ年調査が必要とみられ、23年度にも調査に取り掛かる見通しだ。
26日の第3回根室市議会一般質問で、西田浩一氏(無所属)への答弁で示した。
同路線は根室半島中心部を南北にわたって位置し、周辺には牧草地が広がる。近隣では、道東あさひ農業協同組合所属の酪農家3戸が操業し、集乳や飼料などの輸送、生活道路として利用されている。
現況は砂利道で、延長は5038m。幅員は北側が狭く、南側に向かって広がり10.9―29mとなっている。降雨や融雪時にはぬかるみができるほか、牧草などへの砂じん被害が発生。通行にも支障が出ているため、道東あさひ農協が整備を要望していた。
市は道と調整し、農道・集落道整備高度化型の補助事業を活用して整備する考え。早急に整備するため、23年度の調査計画地区として要望するもよう。事業費約12億円のうち、市負担分は約2億7000万円に上る。
道東あさひ農協は、同路線を含めて市内17路線の整備を求めている。うち4路線が優先度が高く、特に婦羅理オンネップ線は早急な整備が必要として、選ばれたとみられる。
市は他の路線について、財政状況などを加味しつつ、道や農協と協議しながら整備計画を固める方針。酪農業の基盤整備を着実に推進する考えだ。