札幌市は漫画を核とした図書館や展示、ビジネスの機能を持つ事業の調査に乗り出す。漫画のニーズや観光資源としての可能性、事業収益などビジネスでの効果を把握。複合施設整備の可否を含め検討する考えだ。事業実施に当たっては民間との連携も視野に入れる。
道内出身の漫画家から美術館整備の提案があったことなどがきっかけ。市民生活の向上につながるよう、図書・情報館としての「ライブラリー」、展示などの「ミュージアム」、オリジナルグッズの販売など「ビジネス」の各機能で構築する。
調査では、他都市にある同様の施設と同規模である3000m²から5000m²程度を想定し、活用方法をまとめた複合施設構想書を作成。このほか、道内出身の漫画家らからヒアリングをし、原画提供などの協力を得られるか把握する。
市がライブラリー機能、民間がミュージアムとビジネスの機能を担うことを想定。公立図書館の位置付けとし、観光客の取り込みも視野に入れる。
事業効果が大きければ、施設整備を含め検討を進める見通し。調査について市の担当者は「漫画とタッグを組むことで幅広いニーズに対応できるのでは」と話している。
まちづくり政策局は10月31日、可能性調査を公募型プロポーザル公告した。14日まで企画提案書などを受け付け、16日の書類審査、中旬のヒアリング調査を経て事業者を選定する。履行期間は2023年3月31日までとなっている。