前川橋架け換え検討も
大空町は、2023―32年度を対象とする橋梁長寿命化修繕計画案をまとめた。新たに修繕対象として4橋を加え、10年間で7橋を補修。事業費は4億4760万円を試算する。このほか、前川橋は架け換え、新生橋は統廃合を検討する。新技術活用で費用縮減を目指す。
同計画は20年3月に改定したが、国の道路メンテナンス補助制度の要綱改正に伴い、最新の点検結果も踏まえて見直した。町が管理する134橋のうち建設後50年を経過した橋梁は10橋あり、20年後には62橋まで増大する見通しで、予防保全でコスト縮減を図る。従来の更新型と比べて、60年間の維持コストは約304億円減少する見込みだ。
新生2号支線の前川橋は女満別住吉地区にある橋長8m、幅員4mの鋼橋。1995年に架設し、20年度の点検で早期措置すべき段階のⅢ判定だった。精査を進め、ボックスカルバート化など機能縮小を含めて架け換えの方向性を検討する。
新生線の新生橋は前川橋下流にある橋長29・3m、幅員4mの鋼橋。70年の架設で、17年度にはⅢ判定となった。老朽化が著しく、利用実態があることから他の橋梁との統合を含めて整備手法を模索する。
補修対象の7橋では、豊里中央線の豊郷橋が事業費2億4200万円を占める。橋長301mの鋼橋で歩道の橋面防水や桁の塗装など主に上部を補修するため、現計画より1年早い23―25年度で施工する。22年度に実施設計の見直しを終えるため、23年度以降は工事費のみとなる。
豊里中央線の西女満別跨線橋は工事費9570万円、設計費800万円と試算。28年度に調査設計し、30―31年度で伸縮装置取り換え、舗装打ち換え、下部ひび割れ補修などを進める考えだ。
新たに補修箇所に加わえたのは4橋。26年度から三線橋、千草1号橋、しば桜公園橋、向当橋と毎年1橋ずつコンクリート部材の断面修復などを施す。
このほか、現計画で29年度に予定していた第11号橋の補修を最終年度の32年度に移行。伸縮装置取り換え、舗装打ち換え、地覆断面修復に1720万円を見込む。
23日までパブリックコメントを募り、11月下旬に決定、公表する意向だ。