札幌市建設局は整備中の3・3・83山本通の4車線化で、現時点の総事業費として当初から約71億円増の148億3700万円、残事業費に85億9900万円を試算している。進捗率は42%で、2033年度の完成を目指す。21日の市公共事業評価検討委員会(委員長・平本健太北大大学院経済学研究院教授)で明らかにした。
山本通4車線化は厚別通との交差点から、三里川にかかる厚別東橋までの1820mが事業区間。厚別通―北13条北郷通間の山本川工区(540m)、北13条北郷通―厚別東橋間の山本跨線橋工区(1280m)に分けて整備している。
事業費の増額は跨線橋部分での買収幅が広いことや、点地買収で構外再築箇所が多く用地買収費が増えたことが主な要因。山本川工区で河川断面のボックス形状見直し、跨線橋工区では跨線橋の高さを変更したことなども影響した。
山本川工区は、山本川を暗渠化することで用地を確保し4車線化。車道18m、両側に歩道各5mで計画する。河川の暗渠化は22年度に完了予定で、今後は道路施工を推進し、24年度の完了を目指す。
山本跨線橋工区はJR函館本線を跨線橋で越え、高架化されているJR千歳線の下をくぐって三里川に向かう。
現橋の東側に新たな跨線橋を整備し、交通を切り替えた後、現橋は基礎部分を残して解体。その後、基礎を再利用して作り直し4車線化する。跨線橋部分の延長は約460m。幅員は北13条北郷通―JR千歳線間を41m、JR千歳線―三里川間を28mとする。33年度の全体完成を見込む。
JR函館本線をまたぐ区間に関してはJR北海道への委託施工を予定。24―27年度を想定し、夜間工事となる見通しだ。
委員会では事業費の増加要因や工期が長期化している理由などの質問があったが、事業継続が妥当だと判断した。