札幌市交通局が23年度
札幌市交通局は2023年度、地下鉄3駅でエレベーターの新設事業に取り組む。南北線北24条駅は実施設計を進め、東西線の新さっぽろ駅と大谷地駅で着工。地上と改札階を結ぶバリアフリールートを増やして利便性向上を図る。いずれも年度早々の発注を目指す。
北24条駅は22年度に基本設計を完了。23年度は事業費5000万円を充てて実施設計をする。24―25年度での施工を予定し、事業費は約4億円の見込みだ。
同駅では南東側の既設エレベーター1基が地上と改札階を結んでいる。新たなエレベーターはバスターミナルや北区役所に近い北西側に置く方針で、複数の候補用地から今後選定する。
新さっぽろ駅は21年度からの実施設計を経て、23―24年度に事業費4億8000万円をかけて新設する。23年度は約1億8000万円を支出する見通し。駅南側の科学館公園内にある1番出口に設置する計画で、厚別区役所や羊ケ丘病院へアクセスしやすくなる。
大谷地駅は22年度の着工予定で、設置工事を複数回入札したがいずれも不調だった。条件は変えず、23年度にあらためて発注する見通しだ。事業費は2カ年で4億7000万円とし、23年度は約1億8000万円を予算措置する考え。
地下構造を踏まえ、2段階で地下と地上を結ぶ必要があるため、エレベーターは2基新設する。バスターミナルや商業施設のキャポ大谷地へ改札口から直接行けるようにする。
市は地下鉄の全駅でバリアフリー化を完了した。現在はエレベーターの増設などでルートの複数化を進めていて、東西線の琴似駅や大通駅で整備済み。円滑な実施に向けては用地確保や施工難度が焦点となりそうだ。
市まちづくり政策局は23年度予算要求で4億2000万円を求めていて、発注を交通局に委託する。