普通建設事業費18%減、142億円
旭川市は6日、2023年度予算案を発表した。総額は2929億5712万8000円で前年度当初を2.5%上回った。一般会計は2.1%増の1692億7000万円で、うち普通建設事業費は18%減の142億7880万2000円となった。永山西小校舎現地建て替えの初年度分を盛り込んだほか、市住第2豊岡団地3号棟の実施設計、市民文化会館整備基本構想の策定など大型施設の建設に向けた準備を進める。(予算詳細8面に)
特別会計・企業会計は、水道事業が130億6474万1000円で4.8%、下水道事業が142億5952万1000円で4.5%の伸び。一般会計、特別会計ともに燃料高騰などによる経常支出の上乗せで増額となった。普通建設事業費は、押し上げ要因だった総合庁舎建て替えの躯体が22年度でほぼ完成したため減少に転じている。
土木費は147億8656万5000円で0.9%減。花咲スポーツ公園陸上競技場トラック改修の完了、空港整備費の減少などにより微減となった。
土木では橋梁長寿命化で神居大橋や旭西橋の改修、花咲大橋と平成大橋の耐震補強、忠和6条道路のボックスカルバート設置などに予算を措置。除雪費は当初予算では過去最大となった22年度を上回る35億2150万1000円を計上したほか、雪対策費1億1472万7000円で除雪車両への映像鮮明化装置導入などDXを進める。
花咲スポーツ公園には1億8150万円を計上し、再整備基本計画の策定や室内練習場・公認プール設置について検討を進める。運動公園整備費として東光スポーツ公園のウッドチップコース整備などに1億2825万円を計上している。
学校施設では、永山西小の校舎・屋体現地建て替え費用の初年度分として、補正繰り越しを含め3億7340万4000円を措置。22年度から継続の豊岡小現地改築も補正込みで14億515万円を充てるほか、日章小・明星中の耐震改修、緑新小など4小中の給水改修、近文第1小など4小中の暖房改修も進める。
市営住宅は、継続の第2豊岡団地改築2号棟B工区に補正繰り越しを含めて9億2228万2000円を措置する。同団地の3号棟新築に向け実施設計に着手するほか、建設場所となる既存1、2号棟の解体にも着工。忠和団地の給水・暖房設備改修には1億6240万円を投じる。
私立認可保育所等建設補助には2億244万6000円を計上し、うち約1億7000万円は老朽化した認定こども園ひとみ幼稚園の現地建て替えに充てる予定。建て替えの方針を固めた市民文化会館には643万5000円を予算化し基本構想を策定し、建設位置や施設規模・機能を検討していく。
カムイスキーリンクスはリフトの電気設備改修のほか、環境整備に向けた基本計画を策定。新たに地域材活用住宅建設促進費を設けて、上川管内や旭川市内で産出された木材の活用を促す考えだ。
特別会計・企業会計で水道事業は建設改良費に46億2918万3000円を積み上げた。市内の配水管の布設・更新のほか、高砂台調整池移転建て替えの継続費、忠別川浄水場中央監視装置の整備費などが主だ。
下水道事業は下水管の更新や下水処理センター内の配管改築が中心。建設改良費は23億2107万8000円となっている。
動物園事業は、35.5%増の17億9203万4000を上程する。工事費用は約3億3000万円で、ぺんぎん館空調改修、もうじゅう館外壁改修、コインロッカー改築などの建設工事を盛り込んだ。