札幌市23年度予算案 インフラ整備4局、前年度額上回る

2023年02月07日 18時45分

公住伏古団地A4号棟着工など

 札幌市のインフラ整備を所管する建設、都市、下水道河川、水道の4局は7日、2023年度予算案を発表した。4局とも前年度予算額を上回った。建設局は道路除雪費を積み増したことなどが要因。新規で建設局が北15条線電線共同溝を盛り込み、都市局は市住伏古団地A4、A8号棟に着工する。

 ■建設局
 建設局は総額747億円で3.9%上回った。1定補正予算案の前倒し分を含めた16カ月予算ベースでは2.5%増の767億円となる。

 所管別では、土木部が4.8%増の632億円を計上。新規で北15条線電線共同溝のほか、東4丁目通拡幅電線共同溝の着工費を計上した。

 総務部は9.6%減の21億円。駐輪場整備など放置自転車対策推進に5億円を充てた。

 みどりの推進部は1.2%増の94億円を積み上げた。厚別山本公園の公園造成に5億円、安全・安心な公園再整備に22億円、地域と創る公園機能再編・再整備推進に14億円を配分した。

 ■都市局
 当初予算案の総額は22.6%増の182億円に上った。伏古団地の新規着工などで市営住宅整備費が16億円増の58億円となった。教育文化会館改修の継続費やはっさむ地区センター・西消防署改修の新規着工で保全推進費が31.8%増の73億円と伸びた。

 市街地整備部所管は、一般会計分が16.3%増の97億円。市住建て替えで伏古団地A4・A8号棟や発寒団地5号棟に着工するほか、二十四軒団地2号棟を継続する。市住の外部改修や給水改修にも引き続き取り組む。

 特別会計の土地区画整理会計では、JR篠路駅東口地区の土地区画整理に関連して5・1haの測量や設計、移転補償や、先行買収などに5億円を計上。前年度から3億円増えている。

 建築部所管は33.4%増の77億円と大きく伸びた。保全推進事業費が、青少年科学館の改修継続などで73億円に増加。設計119施設、工事83施設を見込む。市有建築物特定天井対策費は75.2%増の4億円を措置し、設計は美香保体育館など3施設、工事は札幌コンベンションセンターや教育文化会館など4施設で計画する。

 建築指導部は9.5%増の7億円。大半の6億円を民間建築物耐震化促進費に措置し、建築物で設計3件、工事2件、要緊急安全確認大規模建築物では設計1件、工事3件(うち2件は継続)を見込む。

 ■下水道河川局
 下水道事業会計は2.3%増の897億円を計上。うち、建設事業費は1.8%増の224億円で管路27・5㌔、ポンプ場6カ所、処理場9カ所の整備を計画する。
 西部スラッジセンターの焼却炉改築に68億円、老朽化に伴う管路改築24㌔に55億円、道路事業などに伴う管路延長1・8㌔に43億円を積み上げた。ポンプ場、水再生プラザの機械・電気設備などの改築に32億円を投じる。
 一般会計で、事業推進部が所管する河川事業は15.3%増の31億円。新たに改修に取り組む新川西川など7河川の治水整備や2河川の環境整備、米里排水機場の更新など河川整備に23億円を積み上げた。このほか、市が管理する425河川、延長574㌔の維持管理に8億円を見込む。

 ■水道局
 水道局は4.2%増の694億円を積み上げた。うち建設改良費は14.3%増の255億円。白川浄水場改修関連で第4浄水棟新設や取水設備新設の継続、配水管更新に取り組む。

 水道ビジョンの重点取り組み項目に沿った事業別に見ると、配水管更新約50㌔に93億円を措置。配水管線連耐震化に63億円を計上し、5幹線で4・1㌔を計画する。

 豊平川水道水源水質保全には20億円を積み上げ、管理センターや天日乾燥床新設などを継続。24年度までの完了を目指す。

 白川浄水場改修には16億円を計上。第4浄水棟新設に着工するほか、22年度から実施している取水渠、新沈砂池新設に取り組む。


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