ガイダンス施設新築など
千歳市は、史跡キウス周堤墓群整備の概算事業費に5億3000万円を見込んでいる。ガイダンス施設をW造、平屋、延べ200m²の規模で新築するほか、延長510mの園路や広さ120m²の多目的広場などを整備し、見学環境を整える。2023年度の実施設計を経て24年度に着工。25年度にガイダンス施設と園路の一部を供用開始し、26年度に全体の利用を始める。
中央2777ほかに位置するキウス周堤墓群は、縄文時代に造られた北海道固有の集団墓。21年7月に世界文化遺産に登録された。
20年8月策定の史跡キウス周堤墓群保存活用計画、21年12月策定の史跡キウス周堤墓群整備基本計画を基に、22年度は基本設計をシン技術コンサルに依頼。22日の市議会総務文教常任委員会で市担当者が設計案の概要を説明した。
ガイダンス施設は展示物やモニターを通して、周堤墓群の特徴や歴史、北海道・北東北の縄文遺跡群などの情報を発信する。展示室のほか、多目的スペースや男女別トイレ、多機能トイレを設ける。
多目的広場は50人程度が利用できる広さを想定。園路は幅員2mで、車椅子でも見学できるようにする。場所によって脱色アスファルト舗装と再生木材を使い分ける。5カ所ある見学ポイントのうち、メインとなる部分は50人程度が滞留できる広さを確保する。
駐車場は砂利舗装を施し、乗用車23台、身障者対応1台、大型バス2台、駐輪場5台のスペースを見込む。このほか、維持管理に利用する作業路320m(幅員3m)を砂利舗装で整備する。
事業費の内訳は園路・多目的広場・駐車場などが2億4000万円、ガイダンス施設新築が2億2000万円、ガイダンス施設の展示が7000万円となっている。
24年度の着工後、25年度には駐車場整備に取り掛かり、26年度の全面供用開始を目指している。