美術館や博物館を思わせる外観だが、芝と土の匂い、天然芝の鮮やかな緑色、左右に見える大型ビジョン、中に入るとエスコンフィールドHOKKAIDOが北海道日本ハムファイターズの新球場だということを五感で感じる。30日の開業を前に、北広島市で北海道ボールパークFビレッジの報道機関向け内覧会が6、7日に開かれた。野球観戦のほか、食事や買い物、宿泊と来場者の数だけ楽しみ方がある空間だった。(建設・行政部 瀬端のぞみ記者)
エスコンフィールドHOKKAIDOの座席はとてもゆったりしていた。選手の声が聞こえるのではと思う場所があれば、数カ所あるラウンジは特別感があり居心地がよく、中にはグラウンドより目線が低い場所もあって、ひと味違った角度で野球観戦ができる。
どこを歩いていてもグラウンドが見えるため、試合の勝敗を分ける大事な場面を見逃さず、常に試合の空気を感じられそうだ。照明や大型ビジョンも光と音で気分を高め、飲食店は道民おなじみの店舗から北海道初出店の店舗もあり、一度に全てを食べるのは難しいかもしれない。
ランドマークとなるレフト側の「TOWER11」、3階の温泉・サウナと4、5階のホテルから野球観戦ができる。ここでしか体験できない観戦スタイルだ。開業したら記者もここからホームランを見たい。
エスコンフィールドHOKKAIDO周辺は、野球観戦と関係なく利用できる商業施設「THE LODGE」や農業学習施設「KUBOTA AGRI FRONT」などが並ぶ。買い物を楽しんだ後はのんびりお散歩―。農業の新たな技術を楽しみながら学ぶ―。子どもから大人まで一日中いられそうだ。
公開していた全ての場所を回ることはできなかったが、2日間の取材はとても楽しく、各店舗・各施設から来場者を待ちわびるおもてなしの気持ちを感じた。球春は目の前。エスコンフィールドHOKKAIDOの屋根が開いたら、季節や時間が変わったら、想像するだけでわくわくする。多くの人にFビレッジの魅力が伝わってほしい。