道内35市23年度予算の工事請負費は3092億円

2023年04月11日 08時00分

1割増で2年連続プラス

 道内35市が2023年度予算に計上した工事請負費(一部は建設改良費)の総額は前年度当初比10.3%増の3092億3463万円に上り、2年連続で増加した。19市が前年度を上回っていて、市立美唄病院の改築費を計上した美唄市が2.8倍、紋別高等看護学院移転建て替えを盛り込んだ紋別市が2.4倍と特に大きな伸びを示している。100億円以上を計上したのは4市、50億円以上は15市だった。

 35市の23年度一般会計と特別会計の工事請負費、企業会計の建設改良費や工事請負費を本紙が集計。当初予算は札幌、函館、室蘭、稚内、江別、赤平、三笠、千歳、滝川、砂川、伊達、石狩の12市が骨格編成で、前年度に骨格だった帯広、留萌、苫小牧、名寄、富良野の5市は肉付け補正後の金額で比較した。

 100億円を超えたのは札幌、函館、旭川、釧路の4市で、22年度と同数。50億円以上はこれに小樽、室蘭、帯広、北見、苫小牧、美唄、江別、紋別、根室、登別、北広島の11市を加えた15市となった。

 前年度当初を上回ったのは札幌や函館、小樽など19市。美唄市は市立美唄病院改築に36億9556万円を充てたことで2.8倍と大幅なプラスを示した。紋別市も紋別高等看護学院移転建て替えや継続のまちなか団地C棟新築などが全体を押し上げ、2.4倍に伸びている。

 このほか、新庁舎建設が本格化する網走市は78.9%、継続の防災食育センター新築に26億6206万円を措置した北広島市は60.4%、新庁舎建設や根室港区北地区背後地船置き場整備、落石中改築などの大型事業に取り組む根室市は59.3%それぞれ増加した。

 一方、前年度より減少したのは16市。市長選を控えた骨格編成の砂川市は71.4%減で、減少率が最も大きかった。夕張市も市立診療所改築の大幅減が影響し、前年度当初を49.4%下回った。

 総額の最多は前年度と同じく札幌市。13%増の1362億8595万円を計上した。駒岡清掃工場更新の継続費や学校整備の伸びが一般会計の主な増加要因で、企業会計でも中央卸売市場、水道、下水道の建設改良費が増加している。

 北海道建設新聞2023年4月10日付1面には、35市の会計ごとの内訳をまとめた表を掲載しています。閲覧は新聞本紙をご覧ください。また、e-kensinプラスの予算コーナーでは同様の表をExcel形式でご覧いただけます。(公開までに時間がかかる場合がございます。)

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