千歳市で次世代半導体工場を新築するRapidus(本社・東京)の小池淳義社長は13日、道庁を訪れ、鈴木直道知事と面談した。国への申請段階のため小池社長は具体的な発言は控えたものの「道民の協力や理解が大切」と話し、どのように計画を進めていくか考え方を説明した。鈴木知事は認識を共有し、連携を取りながら進める必要性をあらためて強調した。
小池社長は、鈴木知事の再選後、初登庁のタイミングで訪問。地元の理解を得ながら進める必要があるとして、情報共有を図った。
鈴木知事は、工場建設を一大プロジェクトと位置付け「課題はあるが、世界に誇る工場建設に向けて連携し全力でサポートしたい」と意気込みを述べた。工場の詳細については「国に申請しているところで、決定後に説明できる」と明言を避けつつ見通しを示した。
同社はことし2月、千歳市内で次世代半導体工場を建設すると発表した。2025年前半のパイロットライン完成、20年代後半の量産製造ライン操業を見込む。自動運転などの最先端技術に欠かせない回路線幅2nm(n=ナノは10億分の1)の次世代半導体を27年をめどに量産化する方針だ。
投資規模は、技術の確立までに2兆円、量産ラインの準備に3兆円を見積もる。経済効果に期待が寄せられている。