国際的なまちづくり 千歳市が意欲
Rapidus(ラピダス、本社・東京)などが22日に千歳市内で開いた半導体工場新築説明会のパネルディスカッションで、千歳市の森周一企画部理事兼次世代半導体拠点推進室長が、関連企業から市内工業団地への進出に関する問い合わせが相次いでいると明かした。米欧との活発な交流を見込み、国際的なまちづくりにも意欲を示した。
パネルディスカッションは、森室長のほかラピダスの小池淳義社長、清水敦男専務、新工場を施工する鹿島の髙野貢一IIM―1建設計画工事事務所統括所長、阿部直樹同副所長、経済産業省商務情報政策局の金指壽情報産業課長が登壇した。

6人が今後の展望を話し合った
ラピダス進出による経済効果について、森室長は「関連企業から多くの問い合わせがある。千歳市街地でのオフィス設置の希望も来ている」と発言。雇用増と人口増が見込まれるとした。
国際的なまちづくりに関し、米欧との交流が増えるだろうとの小池社長の予測を引き合いに、グローバルな人材の集積で富裕層や研究者向け住宅の建設が広がる可能性に言及した。
清水専務は「工場一つでは何もできない」とし、半導体産業の裾野の広さを踏まえて関連企業の進出を歓迎した。
施工に関する地元企業との取引について「クリーンさを要する特殊な工場のため、半導体関連施設の施工実績が求められる」と指摘。将来的なパートナーとなるために必要な技術を得るよう勧めた。
阿部副所長は、最大で見込む作業員約6000人のうち「2000人を収容できる宿舎は敷地内に確保したい」との考えを示し、市内のホテルなども合わせて活用する方針を説明した。