鉄道・運輸機構は27日、北海道新幹線倶知安駅高架橋の起工式を開いた。約80人が出席し、明かり部分の工事本格化という節目を祝うとともに無事完成を祈った。
駅部分を含めて延長3160m。新幹線本線の橋梁や高架橋、路盤、保守基地の路盤造成、新幹線本線と保守基地をつなぐ保守基地線(延長445m)の橋梁、高架橋を整備する。レールは地上から約9m、ホームは約10mの高さとなる。
西松建設・植木組・堀口組・戸沼岩崎建設共同体が2022年10月4日―27年6月3日の工期で施工。駅舎は別途発注となる。
式典で鉄道・運輸機構の寺田吉道副理事長は、資材高騰など課題を示しながら「きょうを契機に新幹線札幌延伸に弾みをつけ、地域の活性化、北海道の発展に寄与するよう全力を尽くす」とあいさつ。文字一志倶知安町長は、高規格道路整備も含めて追い風にし、「住み続けたいまち、世界に誇れる国際リゾートを実現する」と述べた。
西松建設の一色眞人副社長は「品質、安全はもとより環境にも配慮し、誠意を持って工事に取り組む」と約束した。
倶知安町内の明かり部分は、倶知安駅高架橋工区前後の2工区を合わせて全長8.9km。新函館北斗側の岩尾別高架橋工区(2354m)は6月、札幌側の琴平高架橋工区(3395m)は9月ごろの着工を予定する。
道内全体では明かり区間40.9kmの発注を計画。発注済みの21kmは年度内に全て着工する見通しだ。