上富良野町は、陸上自衛隊上富良野演習場内における土砂流出対策の工法を検討している。2026年度以降に場内の護岸や床固めの老朽化対策に着手し、必要があれば新規土木施設の整備も目指す。24、25年度は先行して橋梁護岸の原型復旧に取り組む。
上富良野演習場は、上富良野町と中富良野町、富良野市にまたがっている。戦車による射撃訓練などで土地の荒廃が進んでいるため、近年の大雨で河川に土砂が流れ込むことを懸念。土砂流出対策として22年度に事業化した。
場内のうち上富良野町内を流れる7河川の整備については、防衛省の受託事業として上富良野町が発注主体となる。
22年度はレーザー測量で地形データを作成。河川の現地調査で、帯工や護岸の劣化状況も点検した。
23年度は、レーザー測量の結果を過去の測量図と比較して、地形の遷移図作成や流下能力の解析に取り組む。併せて土砂流出対策の工法や事業箇所の優先度などを検討する。場内修繕・維持管理計画検討は砂防・地すべり技術センター、地形解析は応用地質が進める。
工事としては、ヌッカクシ富良野川に架かる4橋の護岸復旧に先行して着手する。23年度にエル技術コンサルタントが設計し、24年度に月見橋と第2月見橋、25年度に硫黄橋と第2硫黄橋を施工する予定だ。