FJコンポジット 長沼町に工場3棟計画

2023年07月18日 08時00分

小学校跡地2万m²取得 半導体部品など製造

 半導体用放熱材料やセラミックス絶縁回路基板などの製造を手掛けるFJコンポジット(千歳市柏台南2丁目2の3、津島栄樹社長)は、旧西長沼小跡地2万2452m²を取得する。工場3棟の新築を計画していて、1棟目を2024年に着工する予定だ。設計者や施工業者はこれから決める。投資額は今後10年間で20億―30億円を見込む。

 長沼町が実施した旧西長沼小跡地施設活用事業の公募型プロポーザルで契約候補者に決まった。土地(建物は無償)の提案価格は3540万円。12日に仮契約を終えた。文部科学省の財産処分の許可が下り次第、議会承認を経て本契約する予定だ。

工場新築を計画する旧西長沼小跡地

 所在地は長沼町西7線南4。町道西6線沿いで、1981年11月に建設した校舎・屋体(RC一部SRC造、2階、延べ1692m²)のほか、スケート場管理棟などの建物がある。

 町内の小学校は20年3月末に旧西長沼小を含む5校が閉校になり、長沼小に統合。同社は事業拡大に向け、本社のある千歳市や隣接する長沼町で土地を探していた。

 事業計画によると、敷地内のグラウンドやスケート場を活用して工場3棟を新築する。各棟延べ1300m²程度の規模を想定。それぞれ20―40人の雇用を見込む。1棟目を24年、2棟目を26年、3棟目を28年に着工。既存の校舎・屋体は事務所や倉庫として使う予定で、老朽部分の補修を施す考えだ。

 同社は複数の違った材料を組み合わせて新しい材料を作る複合材料を開発。主力製品として、5G通信機器や携帯基地局、飛行機のWi―Fiなどに使われる半導体用放熱材料(S―CMC)、電気自動車のパワーコントロールユニットなどで使われるセラミックス絶縁回路基板(S―DBC)、燃料電池車向けの燃料電池セパレータなどを製造・販売している。

 新たな拠点となる長沼工場では、これらの主力製品を製造する予定。津島社長は「国内外で生産量が確実に必要となる見通しで、1棟目の長沼工場は25、26年の稼働開始を目指す」と話している。

 同社は本社のある千歳市内に第1、2、3工場を稼働。このほか、千歳市工業団地内の千歳市泉沢1007の25に土地と既存建物を取得済みで、第4工場として今後改修を予定する。

 


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