北海道開発局は、6月1日に公告する工事から総合評価の内容を一部改正する。企業評価の表彰を最大3点から2・5点に見直すほか、過去15年間の「より同種性の高い工事」実績の配点を縮小するなど、企業が持つ点数の固定化を緩和。技術者評価では、現場代理人の経験を監理(主任)技術者と同等に評価したり、技術者の資格取得後年数による加点を廃止するなどして、人材の確保・育成に配慮する。
表彰実績の評価はこれまで、過去に局長表彰2回以上か局長表彰と開建部長表彰は2・5点、局長表彰のみは2点、開建部長表彰のみは1点を加点。これに施工成績優秀企業(ゴールドカード)は0・5点を付与し、3点満点としていた。
6月以降は局長表彰2点、開建部長表彰1点、成績優秀企業0・5点の2・5点満点に改正。受賞企業の優位性を是正したい考えだ。
同種工事実績の配点見直しでは、より同種性の高い工事実績がある場合、2億5000万円未満で5点、2億5000万円以上で6点としていたのを、それぞれ4点、5点に縮小する。
このほか道路部門の発注工事で、企業の地域精通度に維持の施工実績を新設。一般土木と舗装を対象に施工場所で年間維持除雪や年間舗装維持の実績が5年以上ある場合は0・5点を加える。
共同体の評価点算出方法も見直す。共同体の場合、構成員ごとに算出した点数を平均しているが、これまでの小数点第2位を四捨五入から、切り捨てに変更する。
技術者評価は、河川と道路の発注工事のうち一般土木と舗装で、年間維持除雪や年間舗装維持の施工成績も評価の対象にした。過去6年間(8月から過去7年間)の開発局発注工事の任意1件を成績に応じて最大8点を付与する。
舗装工事では、表彰による加点を企業評価(過去2年)、技術者評価(過去4年)ともに、これまでの道路や河川などといった同一事業部門から舗装工事での表彰に限定。舗装技術を持つ専門業者を評価することで工事の品質を確保する。
開発局は、8月1日に切り替える技術者の成績評価期間を、これまでの過去6年から7年に延長することを既に決めている。これに伴い、評価対象期間は08―14年度となる。