道がトドマツCLT普及へ強度試験推進-カラマツに続き実用化後押し

2015年07月03日 18時52分

 道は、道産材を使用したCLT(直交集成板)の普及拡大に向け、カラマツに続きトドマツでも導入に向けた強度試験を進める。道内でカラマツを使ったCLTによる施設はあるが、トドマツでの事例はない。実用化のための耐久性などを照査するとともに、試験で得た検証結果を国に提出し、CLTの建築基準整備に盛り込む方針だ。

 3日の第2回定例道議会予算特別委員会で、藤川雅司氏(民主党・道民連合)の質問に水産林務部の山崎峰男部長らが答えた。

 CLTは、木材を交互に貼り合わせて集成・加工したパネル状の建築部材。これを使って建てた施設は、RC構造と同等の耐力を持つほか、耐火性にも優れている。工場でパネルの製造や加工が可能なことから、現場での施工が容易で迅速化され、工期の短縮が可能となる。

 道によると、海外では1990年代後半から米国や欧州の商業施設、マンション、ホテルなど中高層建築物で多く利用され、地震が多いイタリア・ミラノでは13階建てのビルでも用いたという。

 道内の事例では、個別の設計審査により、カラマツを活用して札幌駅前通まちづくり株式会社が屋外イベント向けの仮設店舗、協同組合オホーツクウッドピアが北見で2階建てセミナーハウスをそれぞれ建設した。

 国土交通省と林野庁は、2014年度にCLTの普及に向けたロードマップを策定。16年度を目標にCLT実用化に向けた建築関係基準の整備などを進めている。

 これを受けて道は、道産材の利用促進を図るため、道立林産試験場でカラマツを使ったCLTの試験に着手した。15年度は長期加重試験などを進め、16年度の実用化を目指す。

 さらには、道内人工林で最も多いトドマツについても検討する。15年度から試験を始め、2カ年でデータ集積を進める。CLT導入時期はカラマツより遅れる見通しだ。

 山崎部長は、CLTの実用化は道産木材の新たな需要の創出につながると強調。CLT施設の建設状況を撮影したDVDを配布して普及啓発を図るなど、早期の実用化に向けた取り組みを積極的に進める考えを示した。


関連キーワード: 新技術

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

満喫ひとり船旅!シングルプレミアムキャンペーン(2020年9月1日~2021年3月31日)
  • 川崎建設
  • オノデラ
  • 東宏

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

工事が順調に進展 仮称・苫小牧中央インター線
2020年06月16日 (2,260)
2人暮らしに最適な平屋提案 内池建設
2020年10月08日 (1,514)
若返る新さっぽろ(上)医療・教育施設が核
2020年09月30日 (1,484)
若返る新さっぽろ(下)厚別区全体へ波及を
2020年10月02日 (1,335)
道内建設会社 毎週5社のペースで消える
2020年08月31日 (1,086)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 「建築の聖地」メムメドウズの10年new

「建築の聖地」メムメドウズの10年
独創的な住宅が点在する次世代住宅研究施設が誕生して10年。世界的にも類を見ない建築群のこれまでと現在を追った。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第1回「街並みに調和する外壁の色」周囲と調和し、その建物も映える色を見つけたいところです。

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第193回は「酒豪」。お酒に強くても醜態をさらしてはただの飲兵衛。節度をもって周りと接してこそです。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第1回「行政書士ってどんな仕事?」雑多な手続きを一切合切担います。何でも相談してみてください。