中富良野町は、町内小中学校の校舎と屋体を対象に老朽化対策基本構想の策定を進めている。目視やボイラの点検記録を基に施設の老朽化状況を把握し、想定される改修や補修内容と概算事業費、整備年次を盛り込む予定だ。改修や補修を施す施設の優先順位を見極め、計画的な修繕などにより施設の長寿命化を図っていく。
町内には小学校が中富良野小など6校、中学校は中富良野中の1校がある。2011年度に旧耐震基準だった中富良野小で耐震スリットを整備し、町内小中学校の耐震化は全て完了した。
役場庁舎の耐震化は08年度に終え、公営住宅も町内で最も古い弘北団地の建て替え事業が15年度からスタートするなど、町内の公共施設整備は学校施設の老朽化対策が今後の焦点となる。
このため、町は将来学校施設の改修などに掛かる費用の把握に向け、老朽化対策基本構想を策定することにした。
第5期まちづくり総合計画(11―20年度)では、中富良野小、中富良野中などの外壁、屋根、配管の改修を盛り込んでいるが、これも基本構想の中で具体化していく考え。
また、構想では老朽化対策だけではなく、教室の壁を取り除いたオープンスペースとした場合の概算事業費なども算出し、学校施設機能と教育環境の向上も視野に入れていく。
基本構想策定は本年度に柴滝建築設計へ発注済み。業務期間は16年3月下旬までの予定となっている。