地方版総合戦略、上川管内は10月末で15市町が策定

2015年11月06日 19時10分

 上川管内23市町村のうち、15市町が10月末までに地方版総合戦略を策定した。士別市はスポーツ合宿、中富良野町はラベンダー園、東川町は芸術文化を軸とする拠点整備を盛り込み、これまで築いてきたまちの個性をより強める。このほか、北北海道の拠点を目指す旭川市をはじめ、各自治体が高規格道路や特産物、教育機関といった地域に密接する資源を見つめ直し、交流人口や雇用機会の拡大と結び付けた重点施策を並べた。

 政府が示すまち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき、2016年度からの新型交付金の本格実施に合わせて全国の自治体に策定を求めているもの。上川管内では東神楽町を皮切りに、旭川、士別、名寄の3市と鷹栖、当麻、比布、愛別、上川、東川、中富良野、剣淵、下川、美深、幌加内という11町が、上乗せ交付金の対象となる10月末までに策定を終えた。

 士別市は、「農業未来都市」と「合宿の聖地」の2本柱を打ち出した。ICT農業の推進と新規就農者向け研修施設を整備。スポーツ合宿では海外チーム誘致も視野に入れたトレーニングセンター建設に加え、障害者選手の利用も想定し各種施設の拡充を促進する。

 中富良野町は、町営ラベンダー園などがある町のシンボル・北星山の再整備と、駅前倉庫群の利活用を核とした観光拠点創出について検討を本格化させる。

 写真文化首都を掲げる東川町は、芸術文化や大雪山の恵みを体感できる大雪山ミュージアムを新設。後継者の育成にも力を入れ、芸術など専門分野を学べる専門職大学院大学設置に向けた協議を進める。

 名寄市は大学を活用したまちづくりを軸に、不足する建設業の人材育成と確保を目指す。専門技術取得支援策として奨学金制度の創設や、市内高校との連携拡充などを計画。美深町も商工業の担い手育成支援を推進し、地場産業創出と建設産業の活性化に向けた人材確保や育成支援に取り組む。

 下川町は、豊富な森林資源を生かした小規模森林バイオマス地域熱電併給システムの導入をはじめ、過疎化が進む上名寄地域での集住化住宅整備を促進する。比布町は民間賃貸住宅の新設や、町内に住み続けたいと希望する高齢者の需要に応える専用住宅整備を検討。上川町は社会福祉センター多機能化を盛り込んだほか、観光客の受け入れ体制と意識向上も含めた「おもてなしのまち」を町民と連携しながら実現する。

 旭川市は、高齢者を呼び込む旭川版CCRCを核とするプラチナベースをはじめ、自然災害の少なさや雪氷熱エネルギーなどの地域性を踏まえた企業誘致を促進。旭川鷹栖ICと隣接する鷹栖町は運送業者などに対象を絞り、交通の利便性をPRした誘致を展開する。

 東神楽町は人口減少対策モデル・東神楽流の確立と住民整備のガーデンをつなぐ「はなの駅」、剣淵町は絵本の里推進や道の駅、当麻、愛別、幌加内の各町は、特産の木材やキノコ、そばといった地域資源を軸に、交流や生産、物流の拠点整備を図る。

 一方、管内で未策定の自治体は富良野、美瑛、上富良野、南富良野、占冠、和寒、音威子府、中川の8市町村。それぞれ15年度内の策定を目指し、地域の現状や課題を分析しながら産業活性化の手だてを模索している。


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