建機レンタル大手のカナモトは21日、九州で同業最大手のニシケン(本社・福岡県久留米市)を子会社化すると発表した。カナモトは九州を中心とする西日本の事業基盤強化とともに、ニシケンが手掛ける福祉介護分野を生かし新領域の拡大につなげる。
同日、カナモトがニシケンの発行済み株式のうち、3分の2以上の取得を前提とする資本業務提携を結んだ。3月14日をめどに株式を取得し、同下旬から子会社として事業を開始する。
ニシケンは建機と福祉介護用品のレンタル事業を九州、中国・近畿地方で展開。75カ所の営業拠点を持ち、従業員数は322人。売上高は2014年12月期で168億5700万円、総資産は173億3300万円。
カナモトの売上高は15年10月期で、1332億9200万円、総資産は2029億1900万円に上る。
東北の震災復興や東京五輪に伴う首都圏再開発、インフラ整備需要を見込み収益基盤を構築するが、地方は公共工事の減少が予想される。現状、全体売り上げの5%を占める九州地区でトップのニシケンを取り込むことで基盤強化につなげる。