八雲町が新幹線駅周辺整備で方針-交通要衝機能に重点

2016年02月18日 19時13分

 八雲町は18日、北海道新幹線の仮称・新八雲駅等整備方針を明らかにした。牧草地での開発とするため、自然との調和を前提とし、過大な整備は避けて交通の要衝としての機能に重点を置く。駐車場やロータリーなどの駅前広場をはじめ、道道との接続道路を整備し、多種多様な交通手段による2次交通の充実も図る。

 町は、2006年度にまとめた整備構想の見直しの可否を含め、15年4月に庁内検討会議を設置。16年1月まで5回にわたり議論した。現時点で構想を見直す必要性はないと判断し、当面の方針をまとめた。

 新駅は、JR八雲駅から西方向約3㌔に位置する春日地区に設ける。延伸区間5駅のうち現駅に併設する札幌と長万部、倶知安や、住宅地に新設する新小樽とは異なり、見渡す限りの牧草地が広がる郊外での開発となる。

 このため、都市計画区域への編入は不要とした。町の次期総合計画(18―27年度)をまとめるために16年度から在り方を検討。23年度までをめどに新駅周辺整備計画を策定することにした。

 方針によると、市街化が酪農地帯まで及ばないよう配慮し、駐車場やロータリーなど北渡島・桧山の交通の要衝としてふさわしい機能を持たせる。上水道を整備するが、下水処理は合併浄化槽を想定。かつて構想した情報交流館の設置は見送る。

 新駅のデザインは、牛舎やサイロなどをモチーフとし、橋脚など構造物を含めて周辺との調和が図ることができるよう鉄道・運輸機構に要望。新駅と道道八雲北桧山線までを最短で結ぶ接続道路数百mの整備は、引き続き道に求める。

 町内では15年に立岩、野田追両トンネルの掘削が始まるなどトンネル工が本格化。一方、駅周辺約5・5㌔は明かり部で、後半での整備が予想される。駅舎部分は盛り土が有力で、東側に駅前広場や駐車場などを配置する見通しだ。


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