上ノ国町が旧JR江差線撤去に18億円-事業期間は10年超

2016年02月22日 19時21分

 上ノ国町は、旧JR江差線撤去事業に工事費17億7000万円を充てる。うち町が線路分4億5000万円を単費で負担し、JR北海道が橋梁やプラットホームなど線路を除く鉄道施設分13億2000万円の負担金を支出。橋長100mを超える第1・第2天野川橋の撤去には、約4億5000万円ずつを見込んでいる。2016年度から道道江差木古内線改築に必要な用地となる部分を優先し、事業を進める。(写真は第2天の川橋、2013年撮影)

 15年12月に町とJR北海道は、撤去に関する協定を締結。橋長5m以上の橋梁14橋、駅舎など沿線建物10棟、各駅のプラットホーム6カ所の撤去工事は町が発注し、JR北海道が費用を負担することとした。線路の延長25㌔は、土地を含めて無償で町へ譲渡済みのため、これに関する撤去費用は全額を町が支出する。橋梁だけで工事費約12億円を占める。

 町は、危険箇所と、線路跡地を江差木古内線の改築に転用する部分を優先的に整備しつつ、各年度の事業量平準化も図る方針。まず道道転用区間を先行し、その後橋梁撤去を本格化する。橋梁は基本的に橋台・橋脚とも除却する方向だが、河川管理者と協議して処分を決める。

 撤去の対象となる建物のうち、バス待合所として利用している旧湯ノ岱駅駅舎は当面残す方針。また旧上ノ国駅周辺に在りし日の江差線をしのぶ公園を造成し、旧桂岡駅と旧中須田駅にある貨車を改造した駅舎をモニュメントとして移設する案も浮上している。

 事業期間は10カ年以上を見込む。16年度に初弾として湯ノ岱中の沢地区0・9㌔と桂岡―宮越地区2・7㌔を予定。町内分全体の実施設計は、14―15年度に開発工営社で進めた。

 負担金対象の撤去箇所一覧は2月23日付本紙13面に掲載


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