発達した低気圧の影響で、道内は1日も大荒れの天候となった。日本海側南部で数年に一度の猛吹雪となり、オホーツク海側と太平洋側東部は暴風雪に見舞われた。地域の建設業者は昼夜を問わず、除雪作業に追われた。(写真は通行止めとなった244号網走―斜里間のJR釧網線藻琴駅前で、車両に引き返すよう促す警備員)
札幌管区気象台によると、1日午後5時半までの最大瞬間風速はえりも岬で41m、24時間降雪量は伊達市大滝37cm、中標津30cmなどを記録した。
1日未明から幹線道路が通行止めとなり、JRやフェリー、空の便は欠航が相次いだ。1日午後5時半時点で、北見道路と美幌バイパス、帯広・広尾自動車道の自専道3区間と国道4路線7区間、道道73路線87区間が通行止めのまま。
275号当別道路維持除雪を担当している一二三北路(本社・札幌)の熊谷一男社長は「トラックなどが立ち往生したため、普段はしない日中の除雪に出動した。1日夕から再び待機した」と話す。229号寿都道路維持除雪を担う長組(同・寿都)の長勇人副社長は「風が強く住宅の屋根が飛び、郊外で停電になった。1日夜半から通行止めにし、解除後は越波のごみ拾いをした」と息を弾ませた。
国道が寸断されて斜里町が孤立。北網地区では建設業者による懸命の除雪が続いている。網走市内から斜里方面に向かう244号沿いのJR藻琴駅前では、乗用車や観光バスがUターンする姿が見られた。
39号網走道路維持除雪に当たっている、そうけん(本社・網走)は、1日早朝から警備員を含めて70人を投入。「事故があってからでは遅い。先々に手を打たなければ」と気を引き締める。
孤立した斜里町市街地からウトロ間の除雪を担う斜里建設工業(本社・斜里)は警戒体制を構築。「暴風雪情報が周知されていたため混乱は少ないが、天候が回復したら一気に除雪して開通させる」と話している。