札幌市円山動物園は2016年度、円山公園第1駐車場の増設に向けて基本・実施設計を進める。5月にも事後審査型で公告する予定だ。現駐車場北側半分のB工区部分を3層4段式に改築するもので、東西2工区に分け17、18年度の2カ年で施工、19年春の全面供用を目指す。
同園西門付近に位置する第1駐車場は1995年の建設で、規模はRC造、地下1地上1階、延べ1万1062m²の1層2段式。収容台数は計683台で、南側のA工区部分が延べ5266m²、197台、B工区部分が延べ5796m²486台となっている。
このほか、正門から近い円山球場隣接地に収容台数150台の第2駐車場があるが、近年の駐車場不足の深刻化を踏まえ、緊急措置として15年度に立体化を進めて126台分を増設。16日に供用開始する。
しかし、同園の15年度入園者数は、前年度比12.6%増の約98万人を記録。今後は人気の「リラ」も暮らすホッキョクグマ・アザラシ館新築や、ミャンマーからのアジアゾウ導入などが予定されている。
将来的に来園者の大幅な増加が見込まれることから、第1駐車場の増設を決断。既存施設を補強して活用するか、解体して造り直すかなど整備手法を固めるため、15年度に検討調査を実施した。
その結果A工区は地上部の大半が同園敷地に組み込まれていることを踏まえ、コストなどの観点からB工区部分に限定して改築することとした。
具体的な規模は設計の中で固めるが、構造はS造とし、収容台数を現在より200台程度増やす方針だ。16年度予算には設計費2000万円を計上。総工事費には約15億円を試算している。
改築に当たっては工区を東西2つに分け、17年度は東側、18年度は西側を施工する予定。完成次第、工区ごとに供用していく計画だ。