道は、道内空港国際線需要予測調査の結果をまとめた。2020年の外国人来道者数は、道内空港の受け入れ体制が現状のままだと251万人となり、ターミナル施設の拡張など全道的に強化すると300万人に上ると見込んだ。また、20年に300万人を達成した場合、現状の体制による251万人に比べ、年間の経済波及効果が2081億円増加すると試算した。
15年11月時点の諸外国のGDPなどを基に需要を予測した。①新千歳空港の発着枠など基本的な制約が解決されない場合②新千歳空港の発着枠など基本的な制約が緩和された場合③全道的な受け入れ体制のさらなる強化が進められた場合―の3つの条件で調査。20年の訪日外国人数を2480万人と仮定すると、外国人来道者数は①で251万人、②で273万人、③で300万人とした。
300万人を達成するためには、新千歳空港の発着枠増加や乗り入れ制限緩和、地上支援業務体制の確保、各空港のターミナル施設拡張やCIQ(税関・出入国管理・検疫)機能の強化などハード、ソフト両面で対策が必要としている。
経済波及効果も試算。20年に300万人を達成した場合、現状の体制で予測される251万人に比べ、直接効果が1262億円、資材・原材料など他産業への波及効果である第1次生産誘発効果が429億円、雇用者所得が消費に回ることによる第2次生産誘発効果が391億円それぞれ増加すると見込んだ。