経済産業省がまとめた砕石等統計年報によると、2015年の道内砕石出荷量は前年比8.6%減の969万5000㌧となった。1000万㌧を割ったのは10年(915万4000㌧)以来5年ぶり。道路用を中心とした砕石需要の落ち込みによる影響が顕著に表れた格好だ。需要低迷を受けて減産傾向も目立っており、クラッシャーラン(切り込み砕石)などの主力製品の生産量が10%前後減少した。
用途別に出荷量の増減を見ると、道路用が10.3%減の432万8000㌧と大きくダウン。主力のクラッシャーランが10.1%減の306万3000㌧に落ち込んだのが影響した。
逆に道路用再生骨材は10.8%増の20万5000㌧となった。規模は依然として小さいものの、再生骨材のシェアが拡大している状況が分かる。
コンクリート用は4%減の439万4000㌧にとどまった。14年からの需要低迷の影響で不振が続いている。内訳を見ると、メーンの単粒度砕石が5%減の398万㌧と伸び悩んだ。一方、天然砂資源のひっ迫している状況を反映し、砕砂が7.8%増の41万4000㌧となっている。
生産量は10.2%減の1008万㌧。事業所数は14年と変わらず97カ所だった。需要の低迷を受けて道路用、コンクリート用ともに減産の動きが目立っている。
主力製品を見ると、道路用クラッシャーランが10.5%減の319万7000㌧、コンクリート用単粒度砕石が6.8%減の401万4000㌧と、いずれも生産が縮小した。一方、再生骨材は22事業所で生産しており、10.1%増の19万7000㌧と好調だった。
同省は砕石統計年報と同時に生コンクリート統計年報もまとめた。それによると、15年に道内で使われた生コン向け骨材は14.2%減の481万7000㌧。多くの品目で2割近い減少となっている。
砕石は10.2%減の168万7000㌧、山陸砂利は23.3%減の67万3000㌧、河川砂利は19.4%減の24万2000㌧にとどまった。
砂は主力の山陸砂で14.6%減の177万2000㌧。海砂は49.2%減の13万㌧と前年度実績の半分に落ち込んでいる。砕砂は2.3%減の23万2000㌧で前年水準で推移した。