標津町が役場庁舎整備へ検討委設置-改修か移転か年内に方向性

2016年08月02日 19時12分

 標津町は、2009年度に実施した耐震診断で強度不足が判明している役場庁舎について、耐震改修か移転建て替えの方向性を決めるため、町職員による役場庁舎等災害対応検討委員会を設置し、近く第1回会合を開く。検討委は年内に金沢瑛町長に役場庁舎整備の方向性を答申する。

 北2条西1丁目1の3にある同庁舎はRC造、3階塔屋2階、延べ2941m²の規模で、1978年度に完成。災害時の対策本部と位置付けられているため、Is値0・75が求められるが、耐震診断では1階のX方向で0・49、Y方向で0・56、2階のY方向で0・7という結果が出ていた。

 当初は14年度ごろにも耐震改修を進める見通しだったが、老朽化が進む中、併せて大規模改修の必要もあり、財源確保の問題などで整備時期が定まらずに現在に至っている。また、役場庁舎が沿岸部から約100mに位置することから、津波を考慮した移転建て替え論も浮上。ことし6月の定例町議会では、災害拠点の位置付けから、大規模な地震に備えた耐震改修か、津波も考慮した移転建て替えの検討を求める一般質問に対し、金沢町長が検討チームの立ち上げを明言していた。

 金沢町長の諮問を受けて設置した検討委は、総務課、財政課、住民生活課、建設水道課、農林水産課、教育委員会管理課などの職員10人で構成。あくまでもメインは役場庁舎の整備の方向性の協議だが、耐震不足が判明した総合体育館や図書館なども関連して協議する可能性があるという。

 検討委は、年内に複数回の会合で方向性をまとめ、金沢町長に答申。金沢町長の判断の下、財源の確保、事業の優先順位などの課題を検討しながら、今後、役場庁舎整備の内容やスケジュールなどを固めていく見通しだ。


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