札幌砕石共販協同組合は、生コン用とアスファルト合材用の骨材について、2017年4月から1m³当たり300円(税抜き)値上げする方針を固めた。生コンやアス合材の需要が落ち込み、骨材需要の先行きが不透明なことに加え、コストアップ要因が増えてきているため。
岡本繁美理事長によると、原料価格や燃料価格は比較的安定しているものの、プラント用資機材や火薬、タイヤ、ベルトコンベヤーなどのゴム製品価格が上昇。採石場の跡地緑化や環境アセスメントに要する費用も高額で、経営を圧迫している。
業界で高齢化や人材不足が進む中、若年者の獲得に向けた労働環境や待遇を改善する必要性も増している状況。組合員各社はこれまでも製造プラントの合理化やリストラなどを進めてきたが、最近のコストアップは自助努力で対応できる範囲をはるかに超えているとして、値上げの方針を固めた。
岡本理事長は「骨材安定供給のためには、砕石業者が事業を継続するために適正な価格を維持する必要がある」として、今後需要家と交渉を進める考えだ。