6日から空転を続けていた小樽市議会は、第4回定例会の会期末である19日を経過したことで自然閉会となった。このため、建設関連でゼロ市債1億3000万円の設定を盛り込んでいた2016年度補正予算案は廃案。現在は、同案成立に向けて庁内で調整を続けている。
議会空転の原因となったのは、議会での審議が本格化した5日の代表質問に対する市長の答弁。排雪・運搬を担当する市内の道都総合事業協同組合雪運搬業者組合が、市議会中の市議の発言で名誉を毀損(きそん)されたとして、11月に市に対して損害賠償を求めた訴訟に関し、「慎重に質問すればこのようなことになっていない」と述べた。
これに対して市議会は、「訴訟に影響を及ぼすものであり、議会での発言をも抑制するもの」と反発。答弁の取り消しを巡り議会が中断され、そのまま自然閉会を迎えた。
市の担当者は「一般会計補正予算案などは、市民生活に大きな影響がある。年内の臨時議会開催を議会に打診する」と話しており、専決処分の可能性も含め対応を検討している。