室蘭市が公設卸売市場再整備で建て替え判断を19年度に

2017年03月16日 19時19分

 室蘭市は、耐震強度が不足し老朽化も著しい市公設地方卸売市場の再整備に向け、2017年度に行動計画、18年度に基本構想、19年度に基本計画を策定する。建て替えか耐震補強かは基本計画の中で判断。20年度以降、PFIを導入する場合は事業者を募集し、従来通りの手法となる場合は市が実施設計や工事を発注する。

 青果・水産物を取り扱う同市場は、本場と分場がある。日の出町2丁目3の1の本場は敷地面積が7万4483m²あり、建物は合わせて延べ2万3776m²に上る。西側を青果物部、東側を水産物部が利用する青果・水産棟など複数施設が配置されている。

 分場は追直漁港内の舟見町1丁目133の29にあり、建物の規模はSRC造、2階、延べ1465m²。水産物部追直卸売場として運営している。本場、分場とも1960―70年代の整備で老朽化が著しく、耐震診断では基準を満たしていないことが判明。市は整備手法などの確定を目指し関係者らによる検討部会などを設け議論を重ねたが、結論は出ていない。

 そこで市は、国が策定した第10次卸売市場整備基本方針を基に公設卸売市場の将来ビジョンの基本方針をまとめ、15日の市議会経済建設常任委員会で報告。建て替える場合でも、現有敷地内で必要面積が確保可能な本場を先行して検討することとし、分場については今回のビジョンから除外した。

 本場では、延べ1万4250m²の建物のほか、700台分の駐車場を含む外構1万7500m²が必要と試算。西胆振唯一の広域市場として、産地と販売業者をつなぐ結節点となるハブ市場としての役割を想定している。

 17年度に策定する行動計画では、建物の設計に必要となる前提条件や、新市場に必要なソフト事業について検討し、施設規模や機能、整備内容など大枠を固める方針だ。


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