北海道コンクリート圧送協同組合(30社、原口一雄理事長)は18日、札幌第一ホテルで第13回通常総会を開き、ポンプ圧送に伴う基本料金の標準作業を50m³に引き下げることを決議した。料金体系を全道で定着させ、安全経費や圧送コスト上昇の吸収、技能者の待遇改善につなげることを目指す。
同協組は昨年3月、基本料金の標準作業を従来の70m³から、50m³に引き下げる方針を打ち出していた。標準作業を超える作業は、1m³当たりの追加料金を加算するため、50m³以上の作業は従来より割高になる。
昨年4月以降、札幌近郊など道央地区を中心にゼネコンや関係方面に理解を求めてきた。今期総会では、打ち出しから1年が経過することを踏まえ、4月1日以降、道央、道北、道南の各ブロックに適用し、全道的な料金体系の標準として定着させていくことを決めた。
標準作業の算出は全国団体の原価計算に基づくもの。安全管理や作業負荷の上昇を背景に、標準作業の上限を引き下げた。
近年は、単位当たりのセメント量が多い高強度や、施工性が高い半面、べたつきが多い高流動の採用が多く圧送負荷が増大傾向にある。同協組は「技能者の労力やホースなど部品の更新の頻度が高まっている」とし、作業の安全管理や待遇改善、負荷への円滑な対応を図るため、上限引き下げに理解と協力を求めている。
このほか、4週6休の週休2日制導入拡大も決議した。技能者の待遇改善による離職防止や、若手確保の促進につなげる。同協組は、札幌地区と近郊の生コンプラントが第2、第4土曜を休所するのに歩調を合わせ、4週6休制を導入済み。この動きに広がりが見られることから、プラント側と連携して4週6休の導入を広げていく。