函館市は6月にも、亀田地区統合施設の実施設計に着手する。このほど取りまとめた基本設計によれば、当初はSRC造としていた構造をS造に変更したほか、車両は道道(産業道路)に面した北側を入り口専用ではなく南側と同様に出入り口とする。階数や規模は変わらない。2018年度から2カ年で施工し、20年4月の供用開始を目指す。総事業費には28億円を見込む。
この施設は、亀田福祉センターなどがある美原1丁目の敷地3985m²に、同センターを含む5施設を統合・集約した複合施設を新築するもの。規模はS造、地下1地上3階塔屋1階、延べ6804m²(ピロティ部680m²除く)で計画している。
1階に講堂や体育室、吹き抜けのホール、2階に高齢者交流スペースや娯楽室、遊戯室、3階に会議・研修室、テラスなどを配置。駐車場は地下に76台、1階ピロティ部分に20台、屋外に24台の計120台(うち公用車用5台)を確保する。
市民の活動が建物の外からも見えるよう、ホールや講堂には開放的なガラスカーテンウオールを採用。白を基調とする外壁により、内部の木仕上げやれんがタイルとのコントラストを演出するほか、建物中央の光庭や外周の開口部を活用した自然採光・通風・換気を可能とし、省エネにも配慮する。
実施設計は、基本設計を担当したかわしろ建築設計と引き続き随意契約を結び、18年3月までにまとめる。18年度は、亀田福祉センターと旧水道局亀田営業所を解体後に本体着工する流れ。本体工は6月議会での契約承認を見据え、分割発注する見通し。