全道10建管の2016年度業者別工事受注実績が本紙集計でまとまった。受注総額は緊急随意契約を含めて954億5850万円で、これを前年度比36者減の1218者が受注した。受注総額に占める道内業者のシェアは94.8%と3.4ポイント上昇。受注額最多は約24億円を獲得した岩田地崎建設。過年度受注3件の16年度支払い分だけで20億円を超え、年間通じて首位を維持した。また、今回の集計では緊急随契を加えたことで、宮坂建設工業が3位へと大きく順位を上げている。
開札結果(税抜き)を集計した。設計変更は含めず、共同体は出資比率に応じて配分。ゼロ国債やゼロ道債、年度末契約など15年度末の発注分は全額、多年度国債は16年度支払額をそれぞれ計上した。また、過去の集計では災害応急復旧に伴う緊急随契は含めていなかったが、16年度は8、9月の大雨災害の影響で緊急随契が60億円近くに上ったことから、受注状況の実態に近づけるため加算した。
受注総額は、緊急随契を含めると前年度比3.5%の増額。これを除くと895億6661万円で2.9%減となる。緊急随契を含めた地域別の受注額は、道内業者が904億8143万円、道外業者が49億7707万円。道外業者のシェアは5.2%へと後退した。
首位の岩田地崎建設は、泊共和線国富2号トンネル(小樽)など3件の多年度国債16年度支払い分のほか、16年度受注分を加えて計6件で23億9923万9000円と、唯一20億円を超えた。安藤ハザマも14年度に獲得した厚幌ダム建設本体(室蘭)の16年度支払い分のみで10億9705万円となり2位につけた。3位の宮坂建設工業は、東瓜幕芽室線風雲橋解体災害復旧(帯広)など通常入札分のほか緊急随契8件を加え、計11件で9億1295万8000円を受注した。
10億円以上の受注は2者で前年度より4者減少したが、5億円以上は31者で9者増、1億円以上は263者で32者増となっている。
緊急随契を加算したことにより、帯広、旭川建管管内を中心に大雨被害が大きかった地域の受注額が増えている。宮坂建設工業のほか緊急随契で1億円以上を受注した業者を見ると、西江建設は7位、萩原建設工業は19位、丸善建設は21位、広野組は26位、新島工業は31位、生駒組は37位などとなっている。