陸別町と陸別町農業協同組合は、両者が中心となって特別目的会社(SPC)を設立し、バイオガスプラント建設を構想している。町内29戸から4922頭分の家畜ふん尿を収集し、年間発電量は一般家庭の1814世帯分となる834万㌔㍗時と算定。総事業費は32億円を見込む。発電した電力を売買する別会社も設立する予定で、安定的で安価な電力を町民に還元する。
両者は、再生可能エネルギーを活用した循環型まちづくりを構想。バイオガスプラントを運営することで、堆肥散布による悪臭問題の解決や電力の地産地消、新産業や雇用の創出を図る。
SPCは発電やプラント運営を担当し、名称を「陸別しばれ発電株式会社」とする予定。これとは別に、発電した電力の買電・売電する「陸別しばれ電力株式会社」を立ち上げる考えだ。
北海道電力との固定価格買い取り制度(FIT)による売電も活用しながら電力を直接・間接的に希望者に供給する。地域経済を活性化させるため、町内の一般家庭への売電単価をこれまでの北電契約単価より安価に設定することを検討している。
プラントで発生した熱エネルギーを活用するため、陸上養殖や水耕栽培などを試験・研究する別会社の設立も検討する。