雪印メグミルク(東京都新宿区本塩町13、西尾啓治社長)は28日、標茶町熊牛原野15線東1の3にある磯分内工場で新棟2棟を建設すると発表した。新棟の規模は延べ約2万3000m²で、投資額は約200億円を試算。継続使用する既存建物の一部と合わせた延べ床面積は2万9000m²に上り、施設規模は約2・4倍となる。2020年度下期の稼働を目指す。
バター、生クリーム、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳などを製造する磯分内工場は1960年に稼働。これまでライン増設などに合わせて増築を繰り返してきたが、狭あい化や老朽化が進む。生産性の向上を図るため、動線の見直しも含め全面刷新することにした。
新棟は製造棟とユーティリティー棟の2棟から成る。製造棟は年間生乳処理能力を2万1000㌧に設定し、バター、生クリーム、脱脂濃縮乳を生産する。ユーティリティー棟にはボイラ、受配電設備、冷凍機、用排水処理設備などを設ける。
当面の生産能力や従業員数は大幅に変わらないものの、将来的な設備増強なども考慮し、スペースにゆとりを持たせた構造とする考え。老朽化した既存棟は新棟完成後に解体する。
同社は道内6カ所の製造工場のうち、チーズを主力とする大樹工場でも電気・水道関係設備の増強を17年度から19年度にかけて実施。その他工場についても、時期を見て老朽対策や新規設備投資などを進めていくとしている。