弟子屈町が地熱発電所建設を検討し試掘調査へ

2017年09月02日 09時00分

 弟子屈町は、地熱発電所の建設を検討し、2017年度に湯沼アトサヌプリ地域で試掘調査に取り掛かる。試掘は現段階で指名競争を予定し、早ければ9月下旬に業者を指名し、10月中旬にも入札する見通し。補助金を活用し、工事費に約1億8000万円を試算。工期は18年2月末ごろを予定している。

 発電所を建設することで地域の資源を利用し、収益を福祉などの事業へ使用したい考えだ。運営は民間事業者を公募し、委託する予定で募集時期はまだ決まっていない。

 調査で有望な結果が得られれば、噴気試験、環境アセスメントなどを経て、4―5年後の建設を目指している。町は数千㌔㍗の発電を見込み、100度を超える蒸気でタービンを勢い良く回すフラッシュ発電を予定している。

 試掘場所は湯沼アトサヌプリ地域1000m²を対象とし、15年度は資料分析、16年度は地表調査に取り組んできた。地熱貯留槽がどの程度、どこに分布しているのかを具体化に探る。

 地熱発電の実現に向けて、環境省、林野庁、道知事から試掘調査の許可を受け、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の補助金採択がもらえてから試掘を始める。試掘調査費は7日開会の第3回定例町議会に補正予算案として計上する。

 また同町の市街地では地熱発電の一種で温泉水を使うバイナリー発電事業も計画しており、このほど新エネルギー導入加速化基金で支援するモデル地域に選ばれ、補助金は約6億7000万円が見込まれる。第3回定例会の補正予算案に泉源調査や経済性の検討を計上。順次事業を進めていきたい考えだ。


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