土木の道、覚悟して選んだ道
室蘭工大工学部2年の学科選択時、多くの人が利用する橋などの大規模な構造物を造る仕事がしたいと、土木の道を志す。
コンサルやゼネコン、公務員などの選択肢もあったが、中高の6年間はバドミントン、大学ではダンスに打ち込み、「デスクワークより、体を使った仕事が似合っている」とゼネコンを選んだ。
札幌市厚別区で生まれ育ち、高校も同区内にあったため、「いつも目の前に北海道百年記念塔があった。どこの会社が造ったのか気になり、憧れていた」。それが伊藤組土建(本社・札幌)と知って入社を目指し、願いがかなって土木部に配属された。
入社前は「建設業は体力」と思っていたが、入社後は「施工管理などの知識が重要。現場では安全管理など勉強することが多い。大学の授業とは全然違う」と感じている。
大学のOBや先輩から「現場はつらい」と聞かされているが、同期入社の仲間とは「覚悟して選んだ道。頑張ろうと励まし合っている」。
入社後の研修では「まずは、目の前の仕事を覚えることに必死。そのためにもコミュニケーションの重要性を感じた。その能力を磨いていきたい」と意気込む。
将来は現場責任者として大きな構造物を造り、「おやじが造ったんだぞと、自分の子どもに見せて自慢したい」と笑顔を見せる。
(2016年4月21日掲載)