19年6月末時点で3号在留者は563人
法務省の在留外国人統計(2019年6月末時点)によると、技能実習期間を2年延ばす「技能実習3号」の資格で在留する外国人が半年で倍増した。今春、仕事で即戦力になる外国人向けの新資格「特定技能」がスタートしたが、技能実習制度のニーズは根強いようだ。
3号資格は、3年間の技能実習を終え、専門分野の試験に合格した外国人に与えられる。受け入れ企業と監理団体が国から優良と認められることも条件となる。資格取得者は1カ月以上の帰国を経て、新たに2年の滞在が許可される。17年11月に施行された。
6月時点で3号在留者は道内で563人となり、18年12月の268人から倍増。この半年前は96人だった。国別ではベトナムが279人とほぼ半数にあたり、中国195人、フィリピン56人と続いた。上位3カ国で全体の94%を占めた。
特定技能は技能実習生からの移行を想定して4月に始まった。6月時点では全国でもまだ20件。移行すると日本人と同等の賃金支払いが必要で、働き手が転職の自由を得ることなどから企業側の反応は鈍い。3号の増加は、技能実習の延長を望む企業の本音を表している。
(北海道建設新聞2019年12月25日付2面より)