市役所本庁舎と給食センター優先 残る6施設は在り方検討
室蘭市は、市役所本庁舎など今後20年以内に目標使用年数を迎える主な公共建築物8施設を建て替えた場合の本体工事費総額を180億円と試算した。市役所本庁舎と学校給食センターを優先する考えで、2025年度の着工を予定する市役所本庁舎は計画通り整備を進めるかどうか、年度内に一定の方向性を示す。
8施設は、市が今月まとめた22―36年度「財政の見通し」の中で示した市役所本庁舎、学校給食センター、市立室蘭看護専門学院、文化センター、武揚体育館、中島スポーツセンター、だんパラスキー場、市立室蘭水族館。21日の定例議会一般質問で、現施設の解体や外構費用を除いた本体工事費の総額を公表した。
行政サービスを提供する市役所本庁舎、義務教育に必要な学校給食センターは、市として維持しなければならない機能として優先する方針。市役所本庁舎は22年度の基本計画策定、25年度着工のスケジュールを示しているが、計画通り進めるかどうか今後判断する。
残る6施設については、コスト面や利用状況を踏まえて集約化、広域連携の可能性などさまざまな観点から在り方を検討する。
各施設の概要、建設年次、目標使用期限は次の通り。(①規模②建設年次③目標使用期限、市立室蘭看護専門学院や文化センターは主要施設のみ)
▽市役所本庁舎①RC造、地下1地上4階、延べ1万164m²②1952年③26年▽学校給食センター①RC造、3階、延べ1892m²②75年③40年
▽市立室蘭看護専門学院①RC造、地下1地上5階、延べ4386m²②69年③34年▽文化センター管理棟・大ホール①RC造、地下1地上4階、延べ5991m²②64年③34年
▽武揚体育館①S造、2階、延べ1000m²①60年②34年▽中島スポーツセンター①S造、平屋、延べ4619m²②72年③37年
▽だんパラスキー場①建築物=ロッジS造、2階、延べ458m²、車庫S造、平屋、延べ72m²、非建築物=6万6942m²②87年③リフトなどの更新があるため在り方を検討▽市立室蘭水族館本館①RC造、2階、延べ747m²②53年③築65年が経過しているため在り方を検討
(北海道建設新聞2021年6月25日付13面より)