見た目は当時そのまま 空調や給排水導入
憧れの寝台特急で宿泊を―。寝台特急北斗星の車両を活用した宿泊施設「北斗星スクエア」が22日、北斗市内に開業した。
北海道新幹線の開業に伴い、2015年8月に運行を終えた北斗星。市民団体がクラウドファンディングで集めた資金などを基に、道南いさりび鉄道茂辺地駅から近い茂辺地3丁目の旧茂辺地中グラウンド跡地に、16年7月から車両2両を展示していた。
宿泊利用に向け、21年10月からことし3月にかけて車両を改修。屋根の補修、さび落とし、塗装のほか、給排水や空調機器を整備した。福地建装(本社・北斗)など市近郊の業者が施工し、外観・内装は当時そのままに、最新の空調などを導入した。
視察に訪れた池田達雄北斗市長は「このような形で後世に残るのは素晴らしい。市の観光活性化につながることを期待したい」と話した。
車両内7部屋のほか、向かいに設置したコテージでも宿泊可能。春の大型連休の予約はほぼ埋まっている。オープン特別価格は9月1日まで続ける。
インターネットから予約でき、宿泊の収益は全て保全・維持費に充てる意向だ。
道外から新幹線で新函館北斗駅まで来た観光客が、JR北海道のはこだてライナー、道南いさりび鉄道を乗り継いで北斗星に宿泊。こうした鉄道づくしのコースはいかがだろうか。(函館)