室蘭開建は、国営かん排大原二期地区で計画する大原調整池本体の改修設計に入った。施設の側面両側に排砂のための重機用スロープ新設、底版をゴムシートからコンクリートに造り替えることなどを検討する。2023年度の河川協議を経て、24年度の着工を目指す。
洞爺湖町と豊浦町にまたがる国営かん排大原二期地区は、国営かん排大原地区で整備した畑かん施設の再整備を目的に20年度に事業化。かんがい用水を活用して高品質の野菜を生産、全国各地へ供給している地区内の農業を支える基盤整備となる。
大原地区で21年度に導水路、22年度に用水路に着工した。水源となる大原調整池(RC造、縦70m、横243m、掘り込み式直壁水槽型、総貯水量7万t)本体の改修事業費は採択時で8億5500万円を試算している。
改修内容として、側面両側に70mのスロープを新設し排砂のための重機進入路とするほか、破損が見られる底版ゴムシートのコンクリートへの造り替え、側壁コンクリートのクラック補修、ゲート、バルブ類の更新、管理棟(RC造、2階)の設備更新などを検討中だ。
改修設計は4月14日にフロンティア技研が落札。23年1月まで進める。
大原調整池の取水施設となる貫気別川の大原頭首工(堰高1.5m、堰長15.1m)と、ポンヌキベツ川の三ノ原頭首工(堰高1.5m、堰長16.4m)は、21年度に改修設計を完了。スクリーンや取水ゲート、制水ゲートの更新を予定する。